2016年8月30日

無垢フローリングの特徴

無垢フローリングの特徴

あたたかみのある木の質感や心地よい使用感に、多くの人が憧れを持つ無垢フローリング。優れた調湿機能も持つことから、健康面においても無垢フローリングを選ぶ人も増えています。しかし、合板フローリングとは異なる特徴を持っているため、後で後悔しないためにも施工の際はメリット・デメリットをきっちり理解しておくことが大切です。

◆ 無垢フローリングのメリット

豊富なバリエーション
質感や色が豊富です。木には何百と種類があるので、重厚感やナチュラル感、踏み心地、色目など、好みのものを自由に選ぶことができます。
踏み心地がやわらかい
無垢材ならではのやわらかさ、あたたかさがあります。杉やヒノキなど、柔らかい樹種は特に踏み心地がよいと人気で、カーペットがなくても快適に過ごせます。
健康的で快適
木材に接着剤を使用していないため、ホルムアルデヒドなどの有害物質が発生せず健康的です。また、冬場でもひやっとせずあたたかみがあり、夏場はさらりとしています。湿度が高いときは湿気を吸い、乾燥しているときは放湿してくれるので、室内の空気も快適に保たれます。
経年変化が美しい
人の足で踏まれるほどに磨かれていきます。年月が経っても古く汚れたイメージにならず、味わい深さが増していく点は自然素材ならではです。

◆ 無垢フローリングのデメリット

価格が高い
合板フローリングは何枚もの板をくっつけて幅広の板にしているため、施工が簡単で工事費が割安になります。それに対して無垢フローリングは一枚一枚張る必要があるため、施工費がかさみ、合板よりも費用が高くなります。
こまめなお手入れが大切
水分や油分に弱いため、こぼした時にすぐ掃除をしないと変色の原因になります。また、表面が柔らかい樹種は傷が付きやすいです。
季節や天気によって反ることがある
無垢材は呼吸をしているので、湿度によって伸縮します。夏場など湿度が高い季節には膨張し、冬場の乾燥した季節には収縮します。そのため、板がわずかに反ったり、板と板との間に隙間ができることがあります。

◆ 無垢フローリング選びで失敗しないために

一口に無垢フローリングと言っても、さまざまな樹種があり、その特徴もそれぞれ異なります。
まずはフローリングで何を重視するかを考えてみましょう。

お手入れのしやすさ
オークやウォールナットなどの硬い樹種は傷がつきにくいため、ペットのいる家庭におすすめです。また、表面にあえて傷や色むらなどのアンティーク加工を施すと、傷や汚れが目立ちにくくなります。
価格
杉やヒノキ、パインなどは比較的安価で人気があります。
少し高くなりますが、他に人気の無垢材は、オーク、メープル、ウォールナットなど。特にウォールナットは高級感があります。
質感
やわらかい質感を好むなら、杉やヒノキ、パインがおすすめです。家事などの立ち仕事も疲れにくくなります。また、やわらかい樹種は冬でもあたたかく感じられるというメリットもあります。

ここもポイント高い品質の無垢材を、確かな腕で施工してくれる職人に任せましょう。

木材内部には水分が含まれているため、加工過程で時間をかけてしっかりと乾燥させる必要があり、その過程で反りや割れが生じることがあります。近年では乾燥や加工の技術が向上しているため、極端な割れや曲がりのある商品は少ないですが、自然素材ゆえに全ての木材を均一に整えることができません。厳しい品質チェックを通った商品を選ぶことが大切です。

また、施工不良によって形状が変化したり床がギシギシ言う「床鳴り」が起こることもあります。湿度によって木材は伸縮するため、季節によって施工方法を変える必要もあるため、施行は、無垢フローリングの特性を理解し、熟練の技術を持つ職人に任せましょう。

「費用が高い」と諦める人も多い無垢材ですが、長い目で見ればコストパフォーマンスに優れた素材です。短期間で張り替えるものではないので、デメリットもきっちり理解した上で選ぶのであれば、決して高いということはありません。傷が付いたり色が変化したとしてもそれは素材の「味」になり、家族の思い出を刻んでくれます。
価格だけでなく、機能や好みのテイストなども考えて末永く満足できるフローリングを選びましょう。